Nazaré paddle attack
NAZARE day 3
3/11水曜日 5:30起床。
暗い内に、ボードを車のキャリアに乗せ、波チェックへ。
灯台から見下ろすと風がないせいか霧で真っ白で何も見えない。
カメラマンとジェットチームと連絡を取り合い待機して、7時前から霧が少しとれたので、パドルインすることにきめた。
波は15〜20feetありそうだ。

ギアは、準備していたがパートナーがいないのでナーバスには、少しなっていた。
でも、ここでの1人でサーフ経験をする事で、恐怖への壁を少しだけ登りたかった。
今世界中で感染されてるコロナの病だったり、運命だったり、あらゆる人からの攻撃だったりから負けない自分しかできない”力”を、この波に挑戦する事で、皆んなに共有したいと思い、自分をふるい立たせた。
隣町の細い映画に出てきそうな路地をぬけ、ビーチサイドに駐車して、着替えてボードにWAXを塗っていく。だだっ広いビーチを1人崖に向かい足を運ぶ。

呼吸を整え水に入る前に禅を組んだ。
怖さはなくなり、晴れ晴れした気分になった。
街並の人や崖の上から手を振るもの、声援する者もいた。
こういう声援は何より励みになる。
NAZAREのブレイクの反対側のビーチは穏やかで、肩から頭の綺麗なブレイクがわれていた。
そこを超えて左手に聳える断崖絶壁の灯台の周りをパドルしていく、水は日本よりやはり冷たく、感覚的にはトロッとした感じに思えた。飲んでみるとめちゃくちゃうまかった!
上手くてガブガブ飲んでしまった。
海鮮料理がNAZAREの街に多い理由がわかった。「無事メイクして海鮮料理食うぜ」と思った。
灯台の先端ではウネリが三角に集まってきていたが、沖合いでわれる気配はなかったが不気味すぎたので、沖の方を遠回り灯台超えした。
ピークをまず探す。
海に入る前にあらかじめ、崖からの横軸と、岸からの横軸に目印的な建物を記憶しておいた。想像していた場所と、入ってみるとやはり誤差があるが、波や潮の動きを見ながらゆっくり近づく。
セットでわれるポイントも抑えていたので灯台側の左側の沖合い、それから右側のライトの波だ。
ビーチブレイクなのでたまに、ミックスしてでわれるセットもあるので注意しないといけない。
やはり、1人という事で、ハードなワイプアウトを避ける為、セットを避けた手前のブレイクを狙う事にした。しかし、それでも15feet以上の波が色々な角度から襲ってくる。
寒さとの勝負、カミングアップする為風が悪くなる要素がある為、時間をかけすぎられない。ジェットスキーチームには、入る前連絡したがまだこない。
あらかじめそんな展開もあるかもとおもい入る前3日間、海の流れやブレイクをチェックしていた事を思い出し冷静になる事に集中した。
ブレイクポイントに近づきながら自分の入ってる場所から地図を引っ張り縦軸と横軸を合わせていく、この作業をGPSと呼んでるんだけど、潮と風、波での流れから、ミリ単位で合わせていく。
この作業を冷静に出来ないとデカイ波には乗れない。このGPSを立てるのに時間がかかった。
照準をあわせた場所にブレイクがあってきたが、ブレイクの早さと、水の集まりの量が半端じゃない。
乗ろうと思っても、パドルして下を見ると大きな丸い落とし穴の様な波がとなって、食らいつくそうとする、黒いモンスターに見える。
絶対くらいたくないと、息があがる。
なかなかタイミングが合わないのは、初めての場所と彫れ方スピードが違う。
パドルスピードを合わせてないといけない。何度か試みるがやはり、あのサイズのスピードでわれると板を落としきれない。
覚悟が必要だ。絶対決めてやるという強い気持ちをもって飛び込む覚悟が…
次回に続く
